- 2024-12-2
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- NASAジェット推進研究所(JPL), NASA(アメリカ航空宇宙局), アクティブミラー機構, コロナグラフ(Coronagraph), ゴダード宇宙飛行センター, ナンシーグレースローマン(Nancy Grace Roman)宇宙望遠鏡チーム, ブランケット層, ローマン宇宙望遠鏡, 惑星観測装置, 装置キャリア
アメリカ航空宇宙局(NASA)のナンシー・グレース・ローマン(Nancy Grace Roman)宇宙望遠鏡チームは、2024年10月28日、ローマン宇宙望遠鏡に惑星観測装置「コロナグラフ(Coronagraph)」を搭載したと発表した。
コロナグラフはローマン宇宙望遠鏡の一部として機能する、太陽系外の惑星を直接観測する装置だ。複雑なマスクとアクティブミラー機構を組み合わせることで、惑星の主星のまぶしさを隠して、惑星を観測できるようにする機能をもつ。
装置の寸法は、約1.7mというベビーグランドピアノ程度の大きさで、望遠鏡に必要な測定機器を保持する「装置キャリア」に取り付けられた。また、コロナグラフを断熱するためのブランケット層も装置キャリアに搭載される。
コロナグラフは、室温での動作を前提に設計されている。このため、宇宙環境での温度管理には、断熱材が非常に重要な役割を果たす。この断熱材はまた、観測を妨げる可能性のある迷光を遮断する境界線の役割にもなる。
開発、製造、テストは、南カリフォルニアのNASAジェット推進研究所(JPL)で実施される。2024年初頭、メリーランド州のNASAのゴダード宇宙飛行センターに到着し、今回、同センターにて装置キャリアに搭載された。
NASAは、太陽系外惑星での生命が存在する兆候の探査を目的とした、望遠鏡の開発を提案している。本技術は、その足がかりとしての役割を担っており、2027年5月までに打ち上げの予定だ。
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