国際熱核融合実験炉の稼働に向けて真空容器セクターの組み立てを再開

日本も参加している、国際協力によって核融合エネルギーの実現性を研究する国際熱核融合実験炉(ITER)の建設サイトでは、2つの新たな真空容器セクターの組み立てが進んでいる。建設サイトはフランス南部に位置し、2039年の重水素と三重水素による稼働開始を目指している。

ITERでは2022年11月に、高温のプラズマを閉じ込める装置であるトカマクの真空容器セクターに不具合が見つかったほか、断熱層の冷却パイプに微細なひび割れも確認され、大規模な修理のために真空容器セクターの組み立てを中断していた。

2つの真空容器セクターと断熱層の修理がほぼ完了したことから、断熱層と磁場コイルを組み合わせた真空容器セクターの組み立てを再開した。

ITERトカマクのドーナツ型真空容器を完成させるには計9つのモジュールが必要で、今後、各モジュールの組み立てに要する時間を計画時の3分の1に短縮することを目指している。

ITERのホームページでは、「真空容器セクターが装置のなかに収まっている姿は、ひときわ美しい。ITERの稼働に向けて勢いが戻ってきた」と写真とともに喜びを伝えている。

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New baseline to prioritize robust start to exploitation

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