日本の半導体市場、2019年はマイナス成長も2020年には回復の見込み――世界半導体市場と同様に推移 世界半導体市場統計

世界製品別市場予測

世界半導体市場統計(WSTS)は2019年6月4日、2019年春季における半導体市場予測の結果を発表した。世界の半導体市場、日本の半導体市場とも2019年はマイナス成長となるが、2020年にはプラス成長に転じる見込みだという。

WSTSの発表によると、2018年の世界半導体市場は前年比+13.7%と、2017年の同+21.6%に続き二桁成長となった。ただし2018年後半は、米中貿易摩擦に端を発し、市況が急速に悪化したという。そのため、2019年は市況悪化の流れを引き継ぎ、月ベースでは前年割れで推移している。

そこでWSTSは、米中貿易摩擦やBrexitなどの政治的要素のほか、2018年から顕在化していたスマートフォン関連需要の頭打ちなどの経済的事情も踏まえ、2019年全体の世界半導体市場が前年比−12.1%と低迷すると予測した。

一方、2020年については、懸案事項の解決に何らかの進展があると期待するとともに、データセンター用設備投資の回復、5G導入に伴うさまざまなサービスの拡大、自動車の電動化や機能向上の継続などを考慮し、半導体合計で前年比+5.4%とプラス成長に転じるとの見立てを示した。

WSTSの予測によると、2019年の製品別市場動向は、ディスクリートが前年比+1.4%の245億ドル、オプトが同-1.5%の375億ドル、センサーとアクチュエーターが同−0.5%の133億ドル、IC全体が同−14.3%の3369億ドルになるという。ICの製品別では、メモリーが前年比−30.6%、ロジックが同−4%、マイクロが同−1.1%、アナログが同−5%となる見通しだ。

一方、2020年の製品別市場動向は、ディスクリートが前年比+5.1%の257億ドル、オプトが同+5.9%の397億ドル、センサとアクチュエータが同+4.5%の139億ドル、IC全体が同+5.4%の3551億ドルとなる見通し。ICの製品別では、メモリが前年比+6.6%、ロジックが同+5.3%、マイクロは同+4.0%、アナログは同+5.0%と予測している。

日本の半導体市場動向については、2018年の半導体市場が前年比+7.5%の約4兆4126億円だったのに対し、2019年は同−10.0%の約3兆9733億円とマイナス成長すると見る。一方、2020年は前年比+3.9%と約4兆1279億円への成長を遂げると予測している。

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