低コストな風力発電で年間50万トンの二酸化炭素を除去する「Project Concho」

オランダのReturn Carbonは2024年11月21日、アメリカのVerified Carbonと共同で、テキサス州トムグリーン郡に建設するDAC(Direct Air Capture:直接空気回収)ハブ「Project Concho」を発表した。

Project Conchoは、風力発電100%で稼働するDACハブで、高度なDAC技術と地中炭素貯留により、大気から二酸化炭素を回収して永久に除去するものだ。第一段階は、2030年までに年間5万トンの除去を目指し、その後年間50万トンまで拡大する計画だ。これにより、炭素市場で大きな価値をもつプレミアムな検証済み炭素クレジットを生み出す。Project Conchoの電力は、スペインのGreenaliaが建設および運営する新しい風力発電所によって供給される。独自の電力購入契約(PPA:Power Purchase Agreement)により、柔軟な電力使用によるエネルギー最適化を可能にした。

DACユニットは、オランダのSkytreeが提供する。同社は欧州宇宙機関発の炭素除去企業で、そのDAC技術はヨーロッパやカナダ、アメリカに導入されている。Project Conchoは、風力エネルギープロバイダーとDACデベロッパーという前例のないコラボレーションであり、低コストの風力エネルギーによって、二酸化炭素除去に関する規模拡大、リスクの低減、コスト削減を可能にし、今後の再生可能電力によるDACプロジェクトの基礎となるものだ。

関連情報

Return and Verified Announce First 100% Wind-powered Direct Air Capture Hub, Designed to Scale to 500,000 Tons Annually

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