水平飛行でローターを畳む新世代ティルトローター機の試験が進展中 米Bell Textron

航空機製造企業の米Bell Textronは、2024年12月4日、新世代のティルトローター機の風洞試験を完了したと発表した。同試験は、DARPA(米国防高等研究計画局)のSPRINT(Speed and Runway Independent Technology)プログラムの一環として実施した。

同機の特長である「Stop/Fold(停止/折りたたみ)」システムは、垂直上昇する際に両翼端のローターを回転させ、水平飛行時にはローターを折りたたんで、ジェット機の速度で飛行する。ジェット機並みの速度と、滑走路を必要としない運用能力を組み合わせた技術だ。

今回の試験は、2023年にニューメキシコ州のホロマン高速試験線路で実施した、ローターのStop/Foldシステムの評価に続く工程だ。今回は、飛行中に機能する、ローターの折りたたみと展開の動作において、機体の安定性と制御の容易性を検証した。

試験では、2つの重要なリスクの低減効果を証明できた。これにより、SPRINTプログラムの一部として、Stop/Foldシステムを実際の飛行中に検証する段階に進むために、準備が整ったかたちだ。

現在Bell Textronは、SPRINTプログラムのフェーズ1Bを進行中だ。次世代の航空モビリティと航空戦闘プラットフォームの構築に向けて、アメリカの実験機/記録機シリーズである「X Plane」の一つとなるべく、設計と製造、飛行を目指している。

関連情報

Bell Completes Wind Tunnel Testing Efforts to Validate Revolutionary Stop/Fold Jet Transition Capability – Bell (news)

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る