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最新の溶融塩型原子炉で、水と電力の問題を解決する

Photo by Jeremy Enlow.

テキサス州のAbilene Christian大学(ACU)とテキサス工科大学は、ACUキャンパスで建設中の溶融塩炉(MSR:Molten Salt Reactor)に関連するプロジェクトのために、原子炉開発企業Natura Resourcesと基本合意書(MOU)を締結したことを発表した。

テキサス工科大学にあるテキサス水生産コンソーシアム(TxPWC)を含むこの協力は、MSR技術を水の淡水化およびエネルギー生産システムと統合することにより、Naturaの商用原子炉がテキサス州の重要な水とエネルギーのニーズに対応できる可能性を実証するものだ。核燃料を溶融塩に溶かして燃料とする溶融塩型原子炉であるNatura MSR-1システムは、アメリカ有数の先進原子炉プロジェクトだ。

クリーンエネルギーと水に対する高まる需要を満たすという大きな課題に直面しているテキサス州において、小型モジュール式MSRは、その熱を利用して石油や天然ガスの採掘で発生する排水を浄化し、農業やその他の有益な用途に利用できる貴重な資産となる可能性がある。そしてMSRは拡張可能なクリーンなエネルギー源であり、テキサス州の増大するエネルギー需要に対応するものだ。

テキサス工科大学の教員は、化学プロセス工学、分離技術、MSRに必要な高温環境に関する幅広い専門知識を有している。石油井技術の経験を生かした極限環境の研究でも高い評価を得ており、TxPWCは生産水の浄化とそのテキサス州民への有益な利用に関する研究開発を主導している。

このパートナーシップでは、次のステップとして、実証用原子炉の完成と、海水淡水化およびエネルギー生産技術と統合したシステムの構築を目指す。

関連情報

ACU partners with Texas Tech, Natura to advance cutting-edge technology | Abilene Christian University

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