3D CAD(Computer-Aided Design)とは?
CADとは設計支援用デザインソフトのことで、2D CADは従来の機械製図同様、正面図/平面図/側面図で構成される第三角法によるツールだ。それに対して3D CADは投影法を必要とせず複雑な立体図形をそのまま表現でき、効率よくデータ作成/レビューが可能なだけでなく、共通フォーマットによるソフト間データ共有が容易、などの利点がある。
機能差や価格からハイエンド/ミッドレンジ/ローエンドに大別され、主にハイエンドCADは航空機や自動車産業、家電業界など精密な製図が必要な業界で、ミッドレンジCADは設備機械設計や一般機械製造などに用いられることが多い。
3D CADを取り扱う企業は?
ハイエンドCADでは、ダッソーシステムズのCATIA(カティア)は、ボーイングの航空機設計や、トヨタ、本田技研、三菱など自動車メーカーの設計に用いられている。
また、PTCのCreo(クレオ)はSHARP、SONYなど家電業界大手が導入している。
Siemens PLMソフトウェアのNX、Unigraphics、I-deasは日産自動車、マツダなどが採用している。
ミッドレンジCADでは、ダッソーシステムズの子会社が提供するSolidworks、AutodeskのInventor、Siemens PLMソフトウェアのSolid Edgeなどがある。Fabcross for エンジニアが2016年4月に行ったアンケートでは、特に中小企業でSolidworksのシェアが高い。
3D CADに携われる求人は?
3D CADオペレーター、デザイナーとして、自動車メーカーの設計職、自動車部品/航空機部品/周辺器具などの設計/設計補助、住宅設計などの求人がある。また、ユーザーサポート全般、業務改善や導入コンサルティングといった職種もある。
3D CAD利用技術者試験などの関連資格はあるが、現在の求人については資格の有無ではなく、実務経験や関わってきたプロジェクトを重視する傾向が強いようだ。