東大など、3次元空中ディスプレイに応用可能な空中浮遊/移動するLED光源を開発

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手で触れる空中ディスプレイに向けた発光画素へのルシオラの適用例。空中に英語の”L”の文字を描画した。写真の露光時間は20秒。

東京大学は2018年1月9日、慶應義塾大学と共同で、超音波集束ビームを用いた空中浮遊/移動が可能なLED光源を開発したと発表した。蛍のように光ることから、ゲンジボタルの学名より「Luciola(ルシオラ)」と名付けたという。

超音波集束ビームを使用した小型浮遊物体は、これまで直径数mm以下の発泡スチロール球のようなごく軽いものに限られていた。

今回開発したLED光源は、無線給電によって電池を不要にしたこと、およびLED点灯に必要な無線給電用の専用ICを開発したことで軽量化を実現。直径4mmの半球形状で重さ16mgの、空中移動するLED発光体の作製に成功した。同大学によると、「空中移動する小型電子回路内蔵発光体」の開発は世界初だという。

LED光源を空中浮遊/移動させる仕組みは次のようなものだ。40kHzの超音波スピーカーを17×17個の2次元格子状に並べた超音波アレーを2台、20cm離して対向に設置。各超音波スピーカーを駆動する電気信号の位相を制御することで2台の超音波アレーの間の空間の1点に超音波ビームの焦点を集める。この焦点に物体を差し入れると、物体が空中浮遊する。さらに、超音波スピーカーの位相を制御して超音波ビームの焦点を動かすことで、物体をmm単位の精度で空中移動させることができる。

今回の開発により、無線制御によって極小のLED光源を空間中で移動させながら点灯/消灯することが可能となった。将来的には、手で触れる3次元空中ディスプレイ向けの発光画素への応用が期待されるという。

今後は、空中ディスプレイでの表現力を高めるために。発光物体の個数増による発光画素の多点化に取り組む予定だ。また、空中移動する電子物体にセンサーやアクチュエーター、無線通信機能を追加して、空中移動が可能な小型センサーノードの開発研究にも取り組むという。

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