- 2025-1-20
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- AURO(Autonomous Ropeway Operation)システム, Carvatech, Schilthorn Cableway, SCHILTHORNBAHN 20XXプロジェクト, オープニングセレモニー, サスペンションアーム, シュテッヘルベルク(Stechelberg), ビルク(Birg), フニフォルロープウェイ(Funifor cable car), ミューレンフルー(Mürrenfluh), ミューレン(Mürren), ロープウェイ, 空中ケーブルカータイプ
スイスのSchilthorn Cablewayは2024年12月14日、高さ775mを4分でのぼるロープウェイを開通したと発表した。同月13日に、600人を超えるゲストが出席するオープニングセレモニーが開催された。
同ロープウェイは「SCHILTHORNBAHN 20XXプロジェクト」の一環で、シルトホルン観光の拠点である谷底の村シュテッヘルベルクと山村ミューレンを結ぶ。距離は1194mで、ほぼ垂直のミューレンフルーの絶壁をのぼる。勾配は159.4%で、世界一の急勾配だという。クラシックな空中ロープウェイタイプで、急勾配でもボディとケーブルが接触しないよう長さ11mのサスペンションアームをもち、シュテッヘルベルク駅を出るときは屋根から出入りする。
車両はオーストリアのCarvatech製で、85人または6.8トンの貨物を収容できる。1時間で800人の輸送が可能だ。カメラとセンサーで常時監視するロープウェイ自動運行(Autonomous Ropeway Operation: AURO)システムにより、乗務員や駅員なしで自律運行できる。荷物や貨物は、車両下部に取り付けられたコンテナで輸送でき、物流は完全自動の積載ロボットが担当する。
同ロープウェイの開通と同時に、SCHILTHORNBAHN 20XXプロジェクトのミューレンとビルクを結ぶ、第2区間のフニフォルロープウェイも第1路線で運行を開始した。2本の支索と1本の曳索で支持牽引するフニフォル式と呼ばれるロープウェイはスイス初の導入で、2025年11月には第2路線も開通する予定だ。
関連情報
World`s steepest cableway is open! | Schilthorn Cableway Ltd