グリース劣化診断技術を用いたモバイルアプリの開発を開始――現場で短時間/高精度に点検可能 日本精工

日本精工は2023年10月25日、グリース劣化診断技術を用いたモバイルアプリの開発を開始すると発表した。2025年度のサービス開始を目指す。

軸受やボールねじ、リニアガイドなどを用いる産業機械においては、グリース劣化診断やグリース補給といった現場でのグリース点検作業が必要となる。このため、現場にて短時間かつ高精度で実施可能なグリース劣化診断方法が求められている。

従来の高精度な診断方法は、分析機器を用いたものに限られる。このため、現場ですぐに測定はできないほか、測定結果が得られるまでの時間が長く、導入コストも高いという点が課題となっていた。

そこで同社は今回、製品内のグリースを少量サンプリングするだけで、グリースの劣化状態を診断できるモバイルアプリの開発を開始した。

グリースは、基油や増ちょう剤、添加剤から構成される。このうち基油および添加剤は、使用時間の経過に伴って熱や酸化による化学変化が生じる。

新品のグリースは白色だが、化学変化により青色の補色となる黄色~橙色に変色し、その後も余寿命がゼロとなる黒色にまで変色する。グリース劣化診断技術は、グリースの色を数値化することで色変化過程のどの段階かを分析し、余寿命を計算するものとなっている。

同社発表によると、現場にて短時間かつ高精度でグリース余寿命を測定できる手法は世界初だという。

同社は、幕張メッセにて2023年11月28日~12月2日に開催される国際プラスチックフェア「IPF Japan 2023」に同技術を出展する予定としている。

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グリース劣化診断技術を使ったモバイルアプリの開発を開始 | ニュース | 企業情報 | 日本精工(NSK)

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