- 2024-9-27
- 製品ニュース, 電気・電子系
- RB10102PP, RB13R2PP, イーディーピー, ダイヤモンド, ミニマルウエハ, 低抵抗ミニマルウエハ, 低抵抗基板, 低抵抗基板10×10×0.2mm両面研磨, 大型低抵抗基板, 高ボロン濃度のダイヤモンド低抵抗基板, 高ボロン濃度ダイヤモンド基板, 高濃度ボロンドープ低抵抗大型自立基板
イーディーピーは2024年9月26日、高ボロン濃度ダイヤモンド基板の大型化に成功し、大型低抵抗基板製品として、低抵抗基板10×10×0.2mm両面研磨「RB10102PP」、低抵抗ミニマルウエハ「RB13R2PP」を発売した。7×7mm以上のサイズを持つ高濃度ボロンドープ低抵抗大型自立基板で、同社の低抵抗ダイヤモンド基板と同じ基本特性を有する。
同社は、2023年8月に製品化した高濃度のホウ素(ボロン)ドープエピタキシャル層(単結晶層)を形成した基板の技術開発実績を元に、高ボロン濃度のダイヤモンド低抵抗基板の大型化に成功した。
同社は、高濃度のボロンをドーピングしたダイヤモンドの自立基板である低抵抗基板、通常の基板に薄膜を形成したエピタキシャル成長基板の2種類を発売したが、2023年の商品化の段階では形状が7×7mmまでで、大型のデバイス開発や1個の基板に多数のデバイスを製作するには不十分な面積だった。今回、2023年11月に開発した15x15mmの単結晶を使用し、低抵抗基板の面積を拡大して商品化している。
製品の特性としてはボロン含有量が2~4×1020/cm3、抵抗値は20Ωcm以下となっている。形状仕様は1辺が2~13mmの正方形(丸形ウエハも可能)、該当サイズの範囲で0.1mmで指定でき、形状誤差は-0、+0.2mm。厚さ仕様は0.1~0.2mmの範囲で、厚さ精度は-0、+0.05mm。面方位は(100)面3度程度のオフ角があり、表面状態は両面研磨(Ra<5nmもしくは<2nm)。
今回の大型低抵抗基板製品により、大型デバイスの試作やその評価が進むと考えられる。また、直径12.5mmのミニマルウエハも製作できる。これにより、対応設備を使用することで安定してデバイスを製作できる。いずれも単結晶のため、面内の特性は均一となっている。
同社は、継続して各種基板やウエハの商品化を計画しており、基本となる単結晶のさらなる大型化にも取り組んでいく。また、大型の単結晶を接続したモザイクウエハの大型化開発にも取り組んでいる。エピタキシャル基板についても対象を広げるとともに、量子デバイスの開発に貢献する基板の開発にも注力する。