- 2024-10-23
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- ドローン用モーター, ミシガン大学, 大腿四頭筋, 機械学習, 物理モデル, 背中用外骨格, 膝用外骨格, 膝用外骨格型アシストスーツ, 膝関節用装具
米ミシガン大学の研究チームは2024年9月18日、持ち運び作業の疲労を軽減する膝用外骨格型アシストスーツを発表した。
同製品は、市販の膝関節用装具とドローン用モーターで作られており、大腿四頭筋をサポートする。背中用外骨格が、危険な持ち上げ動作や前かがみ姿勢を想定しているのに対し、膝用外骨格は脚を強化することで正しい姿勢を維持できるという。
研究では、20ポンド(約9kg)のケトルベルを使った持ち運びテストを実施した。被験者は、疲労後も外骨格のサポートで良い姿勢を保ち、ケトルベルを持ち上げる速度も、外骨格がない場合は44%遅くなるところ、1%しか遅くならなかった。
モーターとギアは、膝を自由に動かして自然な歩行ができるように配置されている。またソフトウェアは、膝関節の角度、大腿部と下肢の方向、靴のセンサーが感知する力を測定し、ユーザーがどのような動作をしようとしているのか、どの程度の補助を与えるべきかを判断する。
1秒間に150回の測定をすることで、外骨格はアクティビティ間をシームレスに移動する。物理モデルと機械学習も組み合わせており、ユーザーがトレーニングデータに含まれるアクティビティとは異なる動作を始めた場合は、外骨格が予期しない動きをすることも防ぐ。
研究チームによれば、プロトタイプの価格は1組あたり約4000ドル(約60万円)だが、大量生産されるようになれば約2000ドル(約30万円)程度になるだろうとのことだ。
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