曲げ伸ばししても高い信頼性を保つ「ストレッチャブル基板」を開発 村田製作所

村田製作所は2024年10月30日、曲げ伸ばししても高い信頼性を保ちながら回路が動作する、「ストレッチャブル基板」を発表した。医療/ヘルスケア用ウェアラブル機器などへの活用を想定し、不快感を抑えた装着感と、高精度なデータ収集を両立している。

ストレッチャブル基板は、曲げ伸ばししても電極や配線の導電性が失われない。基板の大きさは最大290×230mm、厚さ100μm前後(1層の場合)。配線部の素材は銀インク、電極部の素材は銀/塩化銀インク(ANSI/AAMI EC12の試験合格)で、部品実装も可能だ。伸長率は60%(伸縮回数や配線抵抗値による)となっている。基板層数は1~3層で、基板間接合もできる。

薄く柔らかい伸縮性に優れた素材を採用しており、可動部へ装着した場合も身体の動きに追従して密着状態を維持し、長時間使用する際も被験者の不快感や肌への負担を低減する。ディスポーザブル電極の「ANSI/AAMI EC12」に沿った試験に合格した伸縮性の生体電極を採用している。

独自の基板設計により、高湿度環境下で電圧を印加することで生じるイオンマイグレーションの発生を抑制しているため、高い絶縁性と信頼性を有する。また、「ISO10993」に沿った細胞毒性試験に合格した伸縮性の基板を採用している。

要求仕様に応じて、一つのシートにフィルタやアンプ、各種センサーを搭載できるため、さまざまな項目のセンシングに対応する。フレキシブル基板やプリント基板などの異種基板との接合にも対応する。また、信号配線上に電磁ノイズを抑制するシールド層を積層しており、正確な信号の測定に貢献するという。

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伸縮性と信頼性を両立する「ストレッチャブル基板」を開発~高精度な生体情報収集に貢献~ | 製品・イベントニュース | 村田製作所

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