- 2024-12-6
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- APN, IOWN APN, IOWN構想, ITインフラシステム, NTT Com, NTTコミュニケーションズ, VSP One Block, ストレージ仮想化技術, データセンター, 分散型データセンター, 実証実験, 日立ヴァンタラ, 日立製作所
日立製作所は2024年12月5日、NTTコミュニケーションズと共同で、日立ヴァンタラのHitachi Virtual Storage Platform One Block(以下、VSP One Block)とIOWN APNを用いた共同実証を実施したと発表した。超高速かつ超低消費電力を実現するIOWN構想の主要技術である、オールフォトニクス・ネットワーク(以下、APN)を用いた分散型データセンターの実現に向けた技術検証の一つとして実施した。
VSP One Blockは、災害発生時の事業継続に強みを発揮するストレージだ。ストレージ仮想化技術を用いて各拠点に設置された複数のストレージをあたかも1つのストレージのように管理、運用できる。また、IOWN APNは、低消費電力、大容量高品質、低遅延が特徴のネットワークだ。
共同実証では、VSP One BlockとIOWN APNの強みを組み合わせ、日立が推奨するネットワークの応答時間以内に、長距離間のデータ同期の往復応答時間を収めることができた。災害発生時にも、シームレスにシステムを復旧できることも確認している。
実証実験では、長距離間データ同期の往復応答時間と、災害発生時のシステム復旧時間を検証した。長距離間データ同期の往復応答時間の検証では、VSP One BlockをIOWN APNで接続し、600km(東京-大阪間)離れた環境を仮想的に作り、日立のストレージ仮想化技術GADでのデータ同期に要する時間を測定した。
回線の応答遅延を改善した結果、日立が推奨するネットワークの往復応答時間(20msec以内)を大きく下回り、データ常時同期での環境構築が600kmの長距離でもできるという実用性を確認した。世界で初めて、600km間でのデータの常時同期を実現した実証事例となる。
災害発生時のシステム復旧時間を検証では、同一データセンター内で利用されるクラスタ技術を用いてデータセンター間で冗長化を実施し、データセンターのメインサイトで疑似障害を発生させ、サブサイトにて業務を継続できるか検証した。 その結果、災害時にもシームレスな業務の継続を確認した。メインサイトがシステムダウンした後、データ損失なく、自動的にサブサイトでのシステム稼働が確認できた。
検証結果の適用により、システム復旧作業にかかっていたSEの稼働が不要になり、運用者の負担を軽減できる。さらに、従来の非同期に複数のデータを保持しバックアップを取得していた場合と比べ、ストレージ容量を削減できるため、ITインフラの維持コストや消費電力の低減が期待できる。
今後、日立ヴァンタラのストレージとIOWN APNの組み合わせにより、長距離間でのデータの常時同期を実現する次世代ITインフラシステムの提供を目指す。また、両社は、「分散型データセンター」の実現に寄与するソリューション提供を推進していく。
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