海洋環境で完全生分解性を有する、セルロースファイバー成形材料を開発 パナソニック ホールディングス

パナソニック ホールディングス MI本部は2025年1月8日、海洋環境で完全生分解性を有する「セルロースファイバー成形材料」を発表した。海洋生分解性の植物由来樹脂などへ、樹脂に植物由来のセルロースファイバーを高濃度に混ぜ込む技術を展開し、開発した。

セルロースファイバー成形材料は、セルロースファイバーを海洋生分解性樹脂に高濃度添加しており、優れた機械特性と海洋生分解性を両立している。また、日本バイオプラスチック協会が認証する「海洋生分解性バイオマスプラ」マークを取得している。

開発品のポリプロピレン(PP)に対する曲げ弾性率は4.8、曲げ強度は1.1(どちらも相対値)となっており、耐久性用途に使用されるポリプロピレンと同等の強度と海洋生分解性を両立している。主成分が天然由来成分で、樹脂使用量を削減できる。

海洋生分解性のセルロースファイバー成形材料を用いたカップ

海洋生分解性ペレットの販売は、2027年の開始を見込んでいる。今後は、家電筐体や車載機構部材、高強度とデザイン性を活かした大物家電外装や美容家電、服飾衣料品や日用品、飲料・食品容器などへの展開を進めていく。

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