3次元公差解析ツールの最新バージョンを発売――「NX」上で直接CETOLを操作サイバネットシステム

サイバネットシステムは2025年3月5日、3次元公差解析ツール「CETOL 6σ（シーイートールシックスシグマ）」の最新バージョン12.0の国内販売および技術サポートを開始した。「CETOL 6σ NX 統合版（以下、NX統合版）」を提供するため、CETOLの操作がNX上で行える。

CETOL 6σは、3次元CADデータを利用して、過去の図面の流用や勘と経験などのあいまいな根拠、個人の知見で設定されてきた公差や寸法を検討/改善し、高い製品品質を確保する。最新バージョンでは、シーメンスの3次元CAD「NX」のアプリケーション内で直接CETOLを操作できるNX統合版を提供する。

これまでNXユーザーがCETOLを利用する場合は、別のソフトウェアとして起動していたが、NX統合版を利用すれば、CETOLのデータをNXのアプリケーション内で直接開いて、公差の設定や解析ができる。CETOL 6σ for NX（スタンドアロン版）で作成したモデルにも対応しており、インポートで利用できる。また、公差値の変更をNXのPMIに自動反映できる。

最新バージョンは、形体として、CADでアセンブリレベルに作成したデータム平面、軸、点、形状フィーチャ（穴やカットなど）をモデルに追加できる。解析モデルを作成する際にCADデータを修正する必要がないため、設定作業の工数を削減できる。

アセンブリレベルのデータム平面や、形状を形体としてモデルに追加

測定終点やジョイントの位置、形体の原点位置などは、補助形体を使用した指示に対応するため、CETOL上で詳細な設定が完結する。

ジョイント位置や原点位置の指示に補助形体が利用可能に

リボンアイコンから操作していた「幾何公差拘束の追加」を形体のコンテキストメニューにも追加したため、直感的に設定を行える。

ジョイント位置や原点位置の指示に補助形体が利用可能に

また、デフォルト状態にジョイントの自由度設定をリセットする「ジョイントDOFのリセット」機能を構成部品のコンテキストメニューに追加した。対象の部品を右クリックし、コンテキストメニューを選択するだけで、ジョイントの設定をスピーディーに変更できる。

3次元公差解析ツールの最新バージョンを発売――「NX」上で直接CETOLを操作　サイバネットシステム