- 2017-5-30
- 用語集
- MEMS, Micro Electro Mechanical Systems
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)とは?
MEMSとは、ミクロンサイズの超小型集積回路を作成、実装する技術のこと。半導体プロセスで作られる微小構造センサ、たとえば自動車向けに採用が進んでいる加速度センサの場合、シリコン製の重りとばねを内包し、ばねの変形度合いと重りの相対位置から加速度を計測するセンサ機能を半導体パッケージで実現している。
この技術を応用したMEMSセンサ、中でもKnowlesのMEMSマイク(SiSonic、2003年出荷開始)や、同じく2005年から提供が開始されたSTマイクロエレクトロニクスの加速度センサは、スマートフォンやIoT製品に広く用いられ、MEMSセンサの需要を押し上げるきっかけとなった。
MEMSを取り扱う企業は?
Yole Developpementが発表した世界規模でのメーカー別シェア(2014年度)では、独Bosch(ボッシュ)がトップで全体の20%近いシェアを占め、売上額にして11億6700万ドルに達している。
BoschはiPhone向けの加速度/圧力センサの提供で確固たる地位を築いており、車載向けとコンシューマ両方の事業に強みを持つことから、今後もシェアは拡大すると予測されている。次にTexas Instruments、STマイクロエレクトロニクス、HP、Knowlesが続く。
同調査によると、MEMS全体の市場規模は9,458.3百万ドルで、うち上位10社の売上げが全体の56%(5,267.9百万ドル)を占めている。
MEMSに携われる求人は?
各種センサの設計職、開発職、技術職(回路設計技術者や半導体製造プロセスの設計、組立技術、パターニング技術)などに加え、特性評価、信頼性評価といった求人がある。
機械設計や電子部品に関する開発経験に加え、IoT製品や車載部品の開発経験者や有識者は歓迎される傾向にあるようだ。
IoT製品の開発現場における、MEMSセンサ実装技術者の募集も始まっている。今後は車載・医療といった既存の分野に留まらず、広く活用される技術分野といえるだろう。