- 2018-12-13
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- Aurora Flight Sciences, Boeing, Daedalus(ダイダロス), John Langford, Odysseus(オデュッセウス), 無人飛行機, 高高度擬似衛星
米Boeingの子会社Aurora Flight Sciencesは2018年11月14日、太陽光だけで飛行する無人飛行機「Odysseus(オデュッセウス)」を発表した。成層圏を長時間飛行する高高度擬似衛星で、気候変動や天候に関連した観測を行うことができる。初フライトは2019年春を予定している。
Odysseusはカーボンファイバーと耐UVフィルムといった軽量素材で作られている。エネルギーは太陽光発電のみで、昼間に発電した電気をバッテリーに蓄えることで夜間も飛行できる。翼長74mで、最大積載量は25kg以上。機体重量は明らかにしていないが、スマートカーよりは軽量ということだ。
耐久性が高く、1年を通して持続的かつ自律的な飛行制御ができ、特定の場所でのデータ収集や地上との通信が可能だ。衛星より低コストで、従来のUAV(無人飛行機)より長時間の飛行ができるという。長期的な気候変動の調査、ピーク時の暴風雨のモニタリングなどのほかに、通信やネットワーク分野での利用も見込む。
Odysseusの発想の基になったのは、1988年にギリシャのクレタ島からサントリーニ島まで115kmを飛行した人力飛行機「Daedalus(ダイダロス)」だ。Daedalusの飛行記録は、現在も世界一と認定されている。この開発に加わったのが、後にAuroraを設立するMITのチームで、その中にはAuroraの社長兼CEOであるJohn Langford氏も含まれていた。
なお、Daedalusは、クレタ島の迷宮を作ったともされるギリシャ神話の名工。Odysseusは同じくギリシャ神話に登場し、トロイア戦争で活躍した後、10年間におよぶ漂泊の旅をした英雄だ。
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