外資系人材紹介会社のヘイズ・ジャパンは2016年3月14日、西日本地域の500以上の職務における給与水準をまとめたレポート「ヘイズ アジア給与ガイド大阪版」を発表した。同レポートは、同社が人材紹介サービスを企業や転職者に提供してきた実績に基づいている。
ヘイズ・ジャパンは今回のレポート作成に際して、西日本と首都圏の給与水準を比較。その結果、ほとんどの職務で西日本と首都圏の給与水準が同等だったが、製造業などの職務の一部では首都圏の給与水準を若干上回る職務もあることが分かったという。エレクトロニクスやケミカル&マテリアル、FMCG(日用消費材)に携わるエンジニアの給与水準が首都圏で400〜600万円であるのに対して、西日本では450万円〜650万円だったとしている。
なお、他の製造業については、自動車や機械エンジニアの給与水準が450〜600万円で、重工業エンジニアの給与水準が450〜650万円だった。部長クラスの給与水準については、エレクトロニクス、ケミカル&マテリアル、重工業、機械が1200〜1500万円、FMCGが1000〜1500万円で、自動車が1200〜2000万円だった。
ヘイズ・ジャパンは、西日本の製造業における雇用動向についても分析した。同社の分析によると、西日本の製造業では人材不足に由来する獲得競争が激化中で、外資系企業と日系企業を問わず、ハイクラス・ポジションの求人が増えているという。特にバイリンガル人材の需要が高いとしている。
自動車部品、電子部品、化学素材、輸送・産業用機械などの業種では、高い技術力で善戦しているメーカーが数多く、堅調な業績を上げる企業も少なくない。こうした企業では、グローバルシーンで通用するための技術革新に取り組み、異業種からの人材採用を積極的に進めているという。