電力損失ゼロの超小型非接触電流センサーを開発 ローム

ロームは2019年3月8日、非接触検知、電力損失ゼロ(発熱レス)、超小型の3つを同時に備える非接触電流センサー「BM14270MUV-LB」を開発した。同社が業務提携を進める愛知製鋼が開発したMI(Magneto-Impedance)素子を採用している。

ホール素子採用の従来品は、電流センサー内に電流ラインを引き込まなければ電流検知できず、その際に損失や発熱が発生し、万が一電流センサーが破壊した際にはシステム全体を止めてしまう可能性があった。

一方、BM14270MUV-LBはMI素子の採用により、電流センサー内に配線を引き込まなくとも電流を非接触検知できる。同時に3.5mm角という業界最小サイズ(同社調べ)のほか、従来品比100分の1に当たる0.07mAの低消費電流動作を達成している。

また、ノイズに対する外乱磁場キャンセル機能も搭載しており、シールド対策なしで基板実装できる。さらに、A/Dコンバーター内蔵のデジタル出力とし、マイコンの負担を減らし、手軽な電流検知を可能にした。

ロームは2019年2月に1個1000円(税抜)でBM14270MUV-LBのサンプル出荷を開始した。2019年7月から月産10万個の体制で量産を開始する予定。生産拠点は、前工程がローム・アポロ(福岡県)、後工程がROHM Electronics Philippines(フィリピン)となる。

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