- 2019-4-26
- 制御・IT系, 製品ニュース
- InPAC, TC78B041FNG, TC78B042FTG, インテリジェントパワーデバイス, 東芝デバイス&ストレージ
東芝デバイス&ストレージは2019年4月25日、位相調整不要で、幅広い回転数で高効率化を実現する独自の自動位相調整機能(InPAC)を採用した三相ブラシレスモーターコントローラーICの新製品「TC78B041FNG」(SSOP30パッケージ)と「TC78B042FTG」(VQFN32パッケージ)を製品化したと発表した。同日より量産出荷を開始する。
家電や産業機器は年々省エネ化が進んでおり、高効率化や低ノイズ化の要望が強いことから、ファンモーター制御のインバーター化が進みつつある。既存の製品で高効率の特性を得るためには、ファンモーターごとにモーター電圧とモーター電流の位相調整をする必要があるが、モーター回転開始の低速回転から数1000rpmなどの高速回転までの幅広い回転数範囲で高効率化を実現するには、位相調整用の部品数増加やMCU制御システム導入など大きな負担が生じる。
今回開発した新製品は、ホール信号とモーター電流の位相を自動的に調整する同社独自の新制御技術(InPAC)を導入することで、幅広い回転数範囲でMCU制御システムと同等の高効率駆動が可能となり、ファンモーター駆動の高効率化と静音化が可能な正弦波駆動方式の両立を実現した。また、簡単な設定で自動的に位相調整するため、従来は必要だったMCUのソフト開発や特性調整に要する開発期間を短縮でき、導入負担の軽減に貢献する。
TC78B042FTGは、VQFN32(5×5×1mm)パッケージを採用し、限られたスペースへの実装が可能だ。従来のSSOP30パッケージもTC78B041FNGとしてラインアップした。これら新製品は、さまざまな耐圧や電流容量のドライバと組み合わせて使用できるほか、出力段をインテリジェントパワーデバイス(IPD)と組み合わせても使用でき、エアコンや空気清浄機などの家電、産業機器用途に適している。