スズキは2020年3月19日、ジクサーシリーズから、独自の油冷エンジンを搭載した250ccロードスポーツバイクの新型「ジクサーSF250」を4月24日から、新型「ジクサー250」を6月17日から発売すると発表した。両モデルとも、エンジンオイルを冷却媒体として利用する油冷249cm3単気筒4バルブSOHCエンジンを搭載する。
フルカウルモデルのジクサーSF250は、前傾姿勢で重心を下げたデザインに、低く構えたシルエットや流れるようなキャラクターラインを採用。一目でジクサーSF250と認識できるワイドなLEDヘッドランプを装備している。
ネイキッドモデルのジクサー250は、一体感や抑揚のあるデザインに、カウルを車体中心に向けてコンパクトに凝縮したプロポーションを採用。良好なハンドリングができるコンパクトで薄型のLEDヘッドランプを装備している。
両モデルともに、同社が独自に新開発した油冷249cm3単気筒エンジンを搭載。これまでエンジンオイルを燃焼室の上から噴射して冷却していたが、通路を燃焼室の外周に設けてエンジンオイルを流して冷却する新しい冷却方法「SOCS(Suzuki Oil Cooling System)」を採用。燃焼効率を向上し、軽量化やフリクションを低減することで、低速からの力強い加速性能(最高出力19kW/9000rpm、最大トルク22Nm/7300rpm)と優れた燃費性能(45.0km/L)を兼ね備える。
新たに採用したSOCSは、エンジンの燃焼室周りに作成したオイルジャケットと呼ばれる冷却回路にオイルを通し、冷却する。潤滑とは独立した回路で、オイルクーラーで冷やしたオイルを速い速度で直接オイルジャケットに通す事でエンジンを冷却する。また、バウンダリーレイヤーブレーカーと呼ばれる突起をオイルジャケットの中に作り、オイルの流れる速度を変化させ、冷却効率を高めている。
放熱の要となるオイルクーラーは、大きさを最適化。渋滞などの無風状態での放熱を考慮し、電動冷却ファンを装備する。
ジクサーSF250の新たに設計したカウルは、力強く躍動感あるスタイリングを形成する。ダイナミックなフロントフェイスと、大胆な面使いによる流れるようなキャラクターラインを両立しており、低く構えたスタイリングながら、ライダーの快適性、操縦安定性に貢献する。また、カウルと一体化したデザインのグラブバーやLEDテールランプ、スイングアームマウントリヤフェンダーにより、リヤ周りがシャープでコンパクトになっている。
両モデルとも、力強い造形の燃料タンク、前後二分割シート、スイングアームマウントリヤフェンダーを採用。ワンプッシュでエンジンが始動するスズキイージースタートシステムや、ABSを標準装備する。