- 2021-9-30
- 機械系, 製品ニュース
- CMOSイメージセンサー, IMX487, Pregius S, UV波, UV波長域対応CMOSイメージセンサー, グローバルシャッター, ソニー, 裏面照射型画素構造
ソニーは2021年9月29日、産業機器向けに、グローバルシャッター機能を搭載し、UV(紫外線)波長域に対応した2/3型業界最多となる有効約813万画素のCMOSイメージセンサー「IMX487」を商品化すると発表した。UV波長域に特化した構成部材や独自の受光部構造により、高いUV感度性能とノイズを抑えた高画質な撮像ができる。
IMX487は、イメージセンサー上部のガラス、画素のオンチップレンズにUV光透過率の高い材料を採用し、フォトダイオード周辺構造をUVに特化した独自構造としたことで、高いUV感度性能を有し、ノイズを大幅に抑えた高画質な撮像ができる。
また、画素がUV光を高効率に取り込むことで、高いUV感度に加え、業界最小となる2.74μm角の微細画素を採用でき、2/3型という小型なセンサーサイズながら業界最多となる有効約813万画素を実現している。
小型と高画質性能により、生産ラインでの検査用途だけでなく、屋外でのインフラ点検など、運びやすさや解像度が求められるアプリケーションの課題解決につながるという。
また、独自の裏面照射型画素構造のグローバルシャッター機能を搭載した積層型CMOSイメージセンサー技術Pregius S(プレジウス エス)により、動体歪みのない高い撮像性能を持つ。裏面照射型画素構造が持つ配線レイアウトの高い自由度により、毎秒193フレーム(10bitモード時)の高速性も有する。
UVイメージセンサーが活用されている半導体パターン欠陥検査に加え、プラスチックなどのリサイクル現場でのUV光による素材選別や透明樹脂の塗布状態検査、部品表面の微細傷の検査、劣化した電線架線で発生する放電時のUV光検知など、さまざまな用途での活用が期待される。
なお、UVの波長域は可視光(400nm~780nm)よりも短く、一般的に10nm~400nmとされているが、IMX487はこのUV波長域の中でも産業用の検査などに適した200nm~400nmの波長に対応している。
パッケージは、セラミックLGA 20.0×16.8mm。サンプル出荷時期は2021年9月を予定している。