- 2022-3-10
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- ACCEL(Accelerating the Electrification of Flight), ATI(Aerospace Technology Institute), Extra 330 LE, Innovate UK, Rolls-Royce, Siemens, Spirit of Innovation, Tim Woolmer, YASA, イギリス国防省, ビジネス・エネルギー・産業戦略省, ボスコム・ダウン基地, 全電動航空機, 国際航空連盟(FAI)
英Rolls-Royceは2021年11月19日、全電動航空機の飛行速度で世界記録を達成し、国際航空連盟(FAI)に認定用のデータを提出したと発表した。同社の全電動航空機「Spirit of Innovation」が、3kmにわたって最高速度時速555.9kmで飛行し、Siemensの「Extra 330 LE」が2017年に打ち立てた従来の記録を、時速213kmも更新した。
Spirit of Innovationはさらに、イギリス国防省のボスコム・ダウン基地、航空機テストサイトにおいて、15kmにわたって時速532.1kmで飛行し、従来の記録を時速292km上回った。また、高度3000mまでの上昇時間は202秒で、これも従来の記録を60秒更新したという。新記録の樹立にあたっては、400kWのeパワートレインと、電力密度の高い推進用バッテリーパックが使用された。
Spirit of Innovationは、ATI(Aerospace Technology Institute)がイギリスのビジネス・エネルギー・産業戦略省やInnovate UKと連携して取り組むプロジェクト、「ACCEL(Accelerating the Electrification of Flight)」の一環として開発されたもの。Spirit of Innovationにパワートレインを提供したイギリスのEVモーターメーカーYASA CTO兼創設者Tim Woolmer博士は、「エミッションフリーの電動飛行が、すべての人にとっての商業的な現実となることに一歩近づき、大変嬉しく思っている」と述べている。
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