既存軍用機をロボット化――DARPA、軍用ヘリコプター「Black Hawk」の無人飛行に成功

DARPA(アメリカ国防高等研究計画局)のAircrew Labor In-Cockpit Automation System(ALIAS:航空乗務員用コックピット内オートメーションシステム)プログラムが、多目的軍用ヘリコプター「UH-60A Black Hawk」初となる無人飛行を成功させたと発表した。

1979年に運用が開始されたUH-60Aだが、試験機には無人操縦を実現するため、ALIASの核となる「Sikorsky MATRIX」が搭載された。開発したロッキード・マーティンはこれを「バーチャル副操縦士」と表現している。視界が悪い場合や通信手段がない場合の飛行を支援し、飛行士や航空機乗務員の任務遂行の選択肢を増やせるという。UH-60Aのように、本来無人操縦が想定されていない既存の航空機に高いレベルの自動化を容易に追加でき、特定のミッションに特化した自動化機能を追加するためのプラットフォームも提供されるという。

DARPAのStuart Young氏は、「(有人で運用する場合でも)パイロットは作業負担が減ることで、ミッション管理に集中できる」とし、「昼夜を問わず、パイロットの有無にかかわらず、戦闘中、混雑、視覚環境の悪化など、さまざまな困難な状況下で航空機を運行できるということだ」と語る。

米陸軍は現在、Future Vertical Lift(FVL:将来型垂直離着陸機計画)プログラムで示されたものを含め、ALIASのような技術の潜在的な応用先を調査中だ。ALIASプログラムでは、次にバージニア州フォート・ユースティスにおいて、フライ・バイ・ワイヤシステムを搭載した改良型MモデルBlack Hawkの飛行を実施するとしている。

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ALIAS equipped Black Hawk helicopter completes first uninhabited flight

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