2016年度のCAD/CAM/CAEシステム市場規模、前年度比4.4%増の3449億円となる見込み

矢野経済研究所は2016年11月7日、日本国内のCAD/CAM/CAEシステム市場規模についての調査結果を発表した。同社の報告によると、2016年度のCAD/CAM/CAEシステム市場規模は前年度比4.4%増の3449億円となる見込みだ。

2015年度は、民間投資を喚起する成長戦略を柱とする経済財政政策の推進により、雇用・所得環境が徐々に改善。また、原油価格の下落などにより貿易条件が改善し、経済の緩やかな回復基調が続いた。そのため、2015年度のCAD/CAM/CAEシステム市場規模は前年度比2.4%増の3305億円となった。

2015年度の市場規模を分野別に見ると、機械系CAD/CAM/CAEの市場規模が前年度比5.2%増の2221億円、EDAの市場規模が前年度比4.8%減の701億円、土木・建築系CADの市場規模が前年度比0.8%増の383億円だった。

一方で2016年度は、世界経済の減速懸念、米国の利上げに対する慎重姿勢の高まり、英国のEU離脱決定などの外的要因から円高傾向が続き、輸出型産業を中心に業績悪化が懸念される。しかし矢野経済研究所は、地震の復興需要を含む公共投資や、経済財政政策の効果などが下支えとなり、国内の設備投資は一定規模を維持するとしている。

そのため、同社は2016年度のCAD/CAM/CAEシステム市場規模を前年度比4.4%増の3449億円と見込む。分野別では、機械系CAD/CAM/CAEの市場規模を前年度比4.8%増の2329億円、EDAの市場規模を前年度比3.7%増の727億円、土木・建築系CADの市場規模を前年度比2.8%増の394億円と見ている。

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