“修理する権利”を確立する法案を、ニューヨーク州議会上院が初めて可決

米ニューヨーク州議会上院は2021年6月10日、修理する権利を確立する法案、「デジタル公正修理法(Digital Fair Repair Act)」を51対12で可決した。同法案は、これまでメーカーが独占的に扱ってきた電子機器の修理に必要な部品、情報、ツールへのアクセス提供を目的としたものだ。

米消費者団体U.S. PIRG の調査によれば、ビッグ・テック含めた大企業が法案成立を阻止すべくロビー活動を行っており、総額10.7兆ドルを投じているというが、アメリカでは、修理する権利を消費者に、という機運が高まってきており、2021年には27の州が修理法について検討している。

ローカルでの修理オプションは、医療、農業、リモートでの仕事や学習において大きなメリットがある。必要な機器が迅速で適正な価格で修理できれば、これまでメーカーに修理を頼らざるを得なかったことで生じてきた機会損失が減らせる。また、ダウンタイムやコストの大幅な削減、修理市場を開放することで経済活動の活性化も見込める。さらには、電子機器の早期廃棄を防ぐことで環境負荷の低減も期待できる。

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