桃の熟度評価が容易に? 芝浦工大、くだものの硬さを非接触・非破壊で評価するシステムを開発

芝浦工業大学は2017年6月9日、同大学機械機能工学科の細矢直基准教授らの研究グループが、北海道大学の梶原逸朗教授との共同研究において、レーザー誘起プラズマ(LIP:Laser-Induced Plasma)による衝撃波を用いて、青果物の熟度に相関のある「硬さ」を、全く触れず、かつ非破壊で評価できるシステムを開発したと発表した。同研究は医学・科学技術関係の学術雑誌「Postharvest Biology and Technology」に掲載されている。

同グループは、パルスレーザーを用いてりんごの加振点近傍でLIP衝撃波を生成。レーザードップラー振動計により、非接触でりんごの直径上の振動モード形状と固有振動数を得て、非接触・非破壊で硬さを評価することに成功した。

この評価システムは、例えば桃のように、従来の接触式デバイスでは品質評価が困難だったデリケートな青果物のほか、光を透過しないために光の照射での熟度評価ができなかった青果物、色の変化が現れない青果物へも適用できる可能性がある。

また、LIP衝撃波は空気中の任意の場所に発生させられるため、収穫前の青果物の収穫時期判別への利用のほか、レーザー追尾システムと組み合わせ、全自動化することで作業工程・人力の負担削減なども期待できるとしている。

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