東大など、カーボンナノチューブの内包物質による熱伝導性の変化を実証

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東京大学は2017年8月1日、名古屋大学、スタンフォード大学と共同で、内包物質による単層カーボンナノチューブの熱伝導性の変調効果を実証したことを発表した。同大学らによると世界で初めての実証となるという。

カーボンナノチューブ内部の空洞にさまざまな物質を内包させて、カーボンナノチューブ固有の物性を制御する研究は以前より注目されている。内包物質の影響によるカーボンナノチューブの電気的性質変化の実証はこれまで報告があるが、熱物性に対する影響に関しては、そのナノスケールでの熱伝導計測が困難であることからこれまで明らかにされていなかった。

今回の共同研究では、ナノスケール材料の熱伝導率を評価するために必要なサスペンション構造を効率良く作製できる独自の微細加工技術を開発。単層カーボンナノチューブへフラーレンを内包させることで、熱伝導率の低下と2種類の材料間の温度差で生じる熱起電力の上昇が同時に起こることを発見した。

さらに、これらの物性の変化が、内包させたフラーレンとの相互作用による単層カーボンナノチューブのひずみによって生じることも、物理シミュレーションにより解明した。

今回の研究結果は、異なる物質を内包させることによってカーボンナノチューブの熱伝導性を自由に制御できる可能性を示しており、カーボンナノチューブの優れた熱伝導性を利用した熱機能界面材料や熱電変換素子などの工学デバイスの材料設計や性能向上に貢献することが期待されるという。

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