磁力で硬さを制御できる万能ロボットハンド「万能電動グリッパMRα」を製品化

前田機工が販売開始する「万能電動グリッパMRα」

九州工業大学は2017年12月4日、磁力で硬さを制御できる万能ロボットハンド「万能電動グリッパMRα」を同年12月8日に製品化すると発表した。北九州市の支援を受けて同大学と前田機工が開発し、科学技術振興機構の援助を受けて国際特許出願したもので、前田機工から販売される。

同ロボットハンドは、手先が柔らかく対象物にフィットした後、磁力によって瞬時に手先が硬くなる。このため、ほとんど圧力をかけずに対象物をしっかりと持つことができる。位置がずれても持つことができ、物体の中心をつかむ必要がない。対象物を傷つけず、泥や水が付いているものでも持つことができ、水中でも利用可能だ。

また、電力のみで動作し、静かで設置環境を選ばない。様々な素材や形状の、100gから10kgまでの対象物を持つことができ、150万回以上の繰り返し利用が可能となっている。

同ロボットハンドの利用により、壊れやすいもの、複雑形状・異種素材のものなどいままであきらめていた多くのものをロボットがつかめるようになる。また、対象の精密な計測が不要になる、産業用ロボットの動作設定が簡単になるなどのメリットもある。産業用ロボットの導入や運用の低価格化を可能にするとともに、第一次産業へのロボット導入にも貢献する。

同ロボットハンドは、12月8日、9日に開催される「機械加工システム」(西日本総合展示場)で実演展示される予定だ。

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