火薬の爆発力で金属ナットも粉砕――超強力なクルミ割り人形を自作

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Stuff Made Here/YouTube

英語で「nutcracker」はクルミ割り人形のことだが、クルミどころか金属製のナットも割れる人形を作製した動画がYouTubeで公開されている。投稿したのはこれまでにもさまざまなものづくり動画を投稿しているStuff Made Here チャンネルだ。

動画によると、空包の爆発力を使って大きな力を出すというアイデアは、大リーグの長打記録を打ち負かすために開発した、ミートの瞬間にバットの内部で炸薬が爆発しピストンでボールを叩き返す「Explosive Powered Bat(爆発バット)」の応用だという。

今回は空包を4連装し、スチール製のピストンを使ってクルミ割り人形の口に模したチャンバー内で、対象物を割る構造とした。4発の空包の同時爆発は想像以上で、その威力は80,000 lbf(約360,000 N)にもなるとのこと。テコの原理を利用した手動のくるみ割り人形と比較すると、実に15000倍だ。爆発力を計算してチャンバーを大型化し、音を抑えるために排気通路にサイレンサーを入れるなどの工夫を重ねた結果、クルミを割るどころか粉々に破砕してしまう、無駄に強力なクルミ割り人形「Jaws」が完成した。

動画の最後では、ナットの他にもさまざまな物が破壊されていく様子をスローモーションで見ることができる。このプロジェクトの興味深い点は、強力なクルミ割り人形を作るという目標を設定し、綿密な強度計算に基づく設計図面をきちんと描き起こし、パーツの選定も安全設計の発想に基づいて行っているところだ。制作途中の試し打ちで威力が想定以下だったとして、不具合を洗い出して設計変更を加えるなど、エンジニアリングのプロセスが明らかなのも面白さを加えている。

一見するとネタ系のYouTuberだが、CADを使って設計図を描き、旋盤とCNCミル(動画後方にTormach 1100MXがある)で材料を削り、3Dプリンター(FormlabsのSLS方式Fuse1)で外装部品を造形するなど、羨ましいほどの工房を備えた一流のmaker、エンジニアによる作品といえるだろう。ちなみに日本では空包は火薬類取締法でいう火工品に相当し、許可なく扱うことはできないので、決して動画の真似はしないように。

関連リンク

Explosive powered nut cracker vs. metal nuts

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