理研・東大・東工大など、遷移金属ダイカルコゲナイドにおけるトポロジカルな電子状態の発現原理を発見

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遷移金属ダイカルコゲナイド(PdTe2)におけるバルクおよび表面の電子状態

理化学研究所、東京大学、東京工業大学、セント・アンドルーズ大学は2017年12月8日、遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)でトポロジカルな電子状態やディラック電子状態が発現する一般的な原理を発見したと発表した。

トポロジー(位相幾何学)は、穴の数やねじれの数といった連続変形させても消えない特徴で分類し、その性質に焦点を当てた学問だ。このトポロジーにより、物質中の電子の状態を分類すると、同じ分類の物質で類似した性質を持つ場合があり、これをトポロジカルな電子状態と呼ぶ。トポロジカルな電子状態には、電子の移動度が大きいディラック電子状態なども確認されているため、次世代の高性能な電子デバイスを実現するものとして注目されている。

一方、これまでは、個々の物質について解析することで、トポロジカルな電子状態が出現する原因が理解されており、戦略的にトポロジカル物質を創製するための一般化された方法論は発見されていなかった。

今回、研究グループは、基本原理に基づいた第一原理計算で求めたTMDの電子状態をもとに一般原理を理論的に構築。スピン状態までの詳しい電子構造を直接観察できる角度分解光電子分光法によって実験的な検証を行った。結果、6つの異なる組成を持つTMDに、トポロジカル表面電子状態や3次元ディラック電子状態が存在していることを実証。提唱した一般原理による理論予測の正当性を示した。

TMDは、組み合わせによって30種類以上の化合物が安定に存在することが知られていることから、トポロジカルな電子状態を系統的に開拓する道筋を与えるとしている。また、この成果から、TMDのナノエレクトロニクスへの応用が期待できるとしている。

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