シリコンバレーを上回る! アメリカでテクノロジー産業が”急成長中”のエリアは?

「アメリカでテクノロジー産業が急成長しているエリア」と聞いて、思いつくのはどこだろうか? 恐らく、シリコンバレーのあるサンフランシスコのベイエリア、シアトル、ニューヨーク、ボストンあたりではないだろうか。アメリカの西海岸や東海岸には、世界中の人が知る世界最大級のテクノロジー系企業が拠点を構えている。

ところが、Ziprecruiterが2017年6月に発表した2016年から2017年にかけてテクノロジー関連職種の求人増加率が高かった都市のランキングによると、そうした沿岸部の都市よりもテクノロジー系企業の成長が著しいエリアがあるという。

Ziprecruiterは自社に登録した800万人以上のデータを利用し、2016~2017年のテクノロジー関連の求人の増加率を基に都市をランク付け。上位20都市をリスト化した。

ランキングに入った都市にはテクノロジー関連の求人が豊富にあり、競争率も低めだという。また、沿岸部の都市よりも生活費は低く抑えられるので、特に若者にとってはありがたい環境だろう。

具体的に、著名な沿岸部の都市よりも上位にランクインしたのは、どんな都市だろうか。1位から5位まで、順に紹介していこう。

1位:アラバマ州ハンツビル

テクノロジー関連の求人は前年比で309%増加した。ソフトウェアエンジニア、システムエンジニア、システムスペシャリスト、ヘルプデスクサポート、ITスペシャリストなどの求人が多い。

若手エンジニアの年収(中央値):5万9500ドル(約620万円)
中堅エンジニアの年収(中央値):9万6400ドル(約1000万円)

2位:カリフォルニア州サウザンドオークス

テクノロジー関連の求人は前年比で200%増加した。プロジェクトマネージャー、ネットワークエンジニア、プロジェクトマネージャーコーディネーター、QAスペシャリスト、ソフトウェアテストエンジニアなどの求人が多い。

若手エンジニアの年収(中央値):5万9500ドル(約620万円)
中堅エンジニアの年収(中央値):10万5000ドル(約1090万円)

3位:アリゾナ州フェニックス

テクノロジー関連の求人は前年比で188%増加した。プロジェクトマネージャー、ソフトウェアエンジニア、ソフトウェア開発者、データアナリスト、SQL開発者などの求人が多い。

若手エンジニアの年収(中央値):5万8400ドル(約610万円)
中堅エンジニアの年収(中央値):9万6800ドル(約1010万円)

4位:ニューヨーク州オールバニ

テクノロジー関連の求人は161%増加した。プロジェクトマネージャー、SQL開発者、ERPエンジニア、ソフトウェア開発者、ソフトウェアテスターなどの求人が多い。

若手エンジニアの年収(中央値):5万5200ドル(約580万円)
中堅エンジニアの年収(中央値):8万7000ドル(約910万円)

5位:ミズーリ州カンザスシティ

テクノロジー関連の求人は157%増加した。プロジェクトマネージャー、ネットワークエンジニア、プロジェクトコーディネーター、開発者、Web開発者などの求人が多い。

若手エンジニアの年収(中央値):5万7200ドル(約600万円)
中堅エンジニアの年収(中央値):8万9500ドル(約940万円)

6位から20位までにランクされた都市は、フロリダ州オーランド、ユタ州ソルトレイクシティ、テネシー州ナッシュビル、フロリダ州ジャクソンビル、メリーランド州ボルチモア、オハイオ州シンシナティ、オハイオ州クリーブランド、インディアナ州インディアナポリス、オハイオ州コロンバス、コロラド州デンバー、ミシガン州デトロイト、フロリダ州タンパ、ロードアイランド州プロビデンス、ワシントン州シアトル、イリノイ州シカゴとなった。

前年比の求人増加率で評価したランキングのため、シリコンバレーなどのテクノロジー産業がすでに盛んなエリアは上位に入らなかったのだろう。今回、上位に入ったアメリカの都市の中から、シリコンバレーなどに続き、「テクノロジー産業が盛んなエリア」として世界的に知られるようになる都市は出てくるのだろうか。

関連リンク

The Fastest Growing Tech Towns in 2017

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