ビクトレックス、3Dプリンティング向けの新規PAEKポリマーおよびフィラメントを開発

新ポリマーによるLSデモパーツ

ビクトレックスは2018年8月6日、3Dプリンティングなどの付加製造技術に対応した新規PAEK(ポリアリールエーテルケトン)ポリマーおよびPAEKフィラメントを開発したと発表した。

今回開発された新規PAEKポリマーは、レーザー焼結(Laser Sintering)に対応した高強度と非焼結粉末の高いリサイクル率が特徴だ。元来切削加工や射出成形向けに開発されたPAEK素材は、付加製造技術には向かない特性もある。レーザー焼結向けの第1世代のPAEK素材は再利用できる範囲が限られ、プリンティングのたびに新しい粉末を用意する必要があった。今回の開発品ではリサイクル率が大きく改善されるとともに、選択的レーザー焼結法(SLS)で製造した場合と同様の機械特性を実現している。

またフィラメント・フュージョン(FF)向けの新しいPAEKフィラメントは、フィラメント間接合が弱く十分なZ軸強度がなかった既存品に比べ、優れたZ軸強度をもち、フィラメント・フュージョンとの相性を向上させている。

PAEK/PEEKポリマーなど高性能ポリマー製造開発の専業メーカーであるビクトレックスでは、付加製造技術を向上させるための先駆的研究開発を目的とした付加製造技術コンソーシアムを主導している。今回の開発は、このコンソーシアム参加企業のテクノロジーと密接に関連しているという。EOSの新しい全自動型プラスチック部品レーザー焼結製造装置などで開発材料の製造/加工性の評価試験が進行中で、またE3Dとの連携によりPAEKフィラメント製品の商品化前テストを引き続き実施する計画だ。

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