ヘイズ・ジャパン、調査結果に基づき日本のライフサイエンス業界の現状を報告――人材不足に伴い、高いスキルを有するプロフェッショナルへの需要が急増

ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンは2019年1月24日、採用動向レポート「インサイドストーリー」のライフサイエンス編を公開したと発表した。

同社はライフサイエンス業界の現状について、依然多くの人材が転職に消極的な状況ではあるものの、一方で自分の市場価値に見合った報酬を得るために転職を考えている野心的なプロフェッショナルも増加していると分析。日本のライフサイエンス業界で人材が最も不足している職種は、メディカルアフェアーズとメディカルサイエンスリエゾンのスペシャリスト、市場価格評価のエキスパート、臨床プロジェクトマネージャーだという。

ライフサイエンス業界における人材不足の状況は続いており、需要の高いスキルを有する求職者、特にバイリンガル人材にとっては、2019年は有利な状況となるという。日本は、昨年最も大規模な採用活動を展開した多国籍企業の拡大を歓迎しており、バイリンガル人材への採用評価もかなり高い状態にあると指摘する。

一方で、医薬品および医療機器企業は楽観的な事業見通しを示しており、それに応じて採用活動も活発化。従来の医薬品販売に加え、メディカルアフェアーズとメディカルリエゾン部門の設置に取り組む企業が増加しているという。また、医療費負担軽減のために日本政府が近年実施した薬価制度改革を受け、市場価格評価という新しい分野の人材需要が急激に高まっており、今年は市場価格評価の専門知識に対するニーズが高まると見ている。

人材不足に対応するために、一般的にローカル人材を採用する傾向にある日本のライフサイエンス企業は、外国語が堪能で、かつ日本特有のビジネス文化やニュアンスの違いに通じている日本人の求職者を求めており、海外経験のある日本人の人材を惹きつける取り組みに、より一層力を入れているという。

企業は、総体的にライフサイエンスをキャリアと考えて推進してはいないが、優秀な人材を惹きつけるために、各企業が積極的に独自の価値提案を行っている。給与アップに加え、他社よりも優位に立つために、フレックスタイム制、在宅勤務制度、早期退職制度の導入など経済面以外のインセンティブも提供する傾向にあるとしている。

日本のライフサイエンス人材は、これまでの実績に安住するのではなく、プロフェッショナルとしての能力向上により重点を置き、MBAやMPHの取得に取り組んでいるといい、時間や予算が限られていれば、オンラインでのMBA取得を選択する場合もあるという。

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