自動運転には昆虫の「複眼」が有利――西安交通大学、安価で性能のよい人工複眼を開発

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Credit: American Chemical Society

人間の眼のような単眼は鮮明な画像を得ることができるが、周辺視、光感度、動きの検知などについては昆虫の持つ複眼が優れている。複眼は、水晶体、角膜、光摂容体細胞から成り、それぞれが独立し連続する個眼とよばれる視覚受容体で構成されている。昆虫によっては一つの眼に何千というユニットを持ち、より多くの個眼によって視覚の解像度が向上しているという。

複眼の優位性に着目し、自動運転車やロボットの眼として人工複眼の研究開発が世界各地で行われている。しかし、開発段階で人工複眼の試作はコスト面での制約を受け、製作された人工複眼は概して大きく、自然の複眼の一部とナノ構造体のみである場合が多い。レーザーとナノテクノロジーを使って人工複眼を作ることもできるが、均一性に欠ける傾向にあり、また歪みも多く視界が悪くなる。

こうした問題に対して、特性と均一性に優れた人工複眼を低コストで製造する方法が、中国の西安交通大学で開発された。開発された方法は、2層に重ねたアクリルガラスの下層にレーザーを照射して膨張させ、凸型のドームを形成する。この方法で、湾曲した構造に沿って曲がる一連の微小レンズを形成し、人工の眼を製作した。製造工程の詳細は、アメリカ化学会の『ACS Nano』ジャーナルに掲載されている。

製作された人工複眼の光学性能は良く、また解像度も一定していると報告されており、自動運転やロボティックスに貢献することが期待される。

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