鉄鋼設備の多段圧延機バックアップロール用高性能高密封軸受を開発――軸受内部への圧延水や異物の浸入を96%低減 ジェイテクト

ジェイテクトは2019年3月28日、鉄鋼設備の中でも硬質材の圧延や極薄圧延が可能な多段圧延機のバックアップロール(BUR)向けに、使用環境に適した高性能高密封軸受を開発したと発表した。

圧延処理は圧延水をかけながら行われるため、軸受内部に水分や異物が浸入しやすい。浸入した異物は、軸受内部の剥離や錆を引き起こすなど軸受破損や短寿命の原因となるため、この過酷な環境に耐えうる高い密封性を持つ軸受の開発が求められていた。

今回の開発品は、高剛性シールプレートを改良することにより軸受内部への圧延水や異物の浸入を96%抑えることに成功した。また、多段圧延機は安定した操業のために定期的な洗浄などのメンテナンスが不可欠だが、同開発品においては洗浄時間の大幅な減少にも成功した。

ジェイテクトは同製品を、同社の国分工場とグループ会社の光洋シーリングテクノで生産予定で、国内外のプラントメーカーや製鉄所向けに、年間売り上げ4億円を目指すという。

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