物質・材料研究機構(NIMS)は2019年4月1日、機械や構造物の強度設計における設計応力の設定や材料選択のための基盤的データとして活用されている、構造材料データシートの2018年度版を発行したと発表した。
今回新たに公開したのは、「火力発電プラント用耐熱鋼クリープ試験材の微細組織写真集」、「アルミニウム合金の疲労データシート」、「大気曝露試験片に生成したさびの断面写真集」、「e-Asiaプロジェクトで実施した全国16箇所での曝露試験結果公開。炭素鋼の大気腐食データシート」、「アロイ718母材、溶接継手の宇宙関連材料強度データシート」の5種類だ。
NIMS構造材料データシートは、中立的な立場で、試験規格に従ってクリープ特性や疲労特性、腐食特性、極低温疲労特性などの系統的なデータを取得したものだ。材料選択の基盤的データなどの他にも、材料の劣化状況や余寿命評価を判断する際の基準的なデータとしても長年活用されている。