ホットスタンピング向け高熱伝導率金型用鋼「DHA-HS1」開発 大同特殊鋼

成形直後の鋼板温度

大同特殊鋼は2019年4月15日、ホットスタンピング工法に適した金型用鋼「DHA-HS1」を開発し、2019年4月から販売開始したと発表した。

燃費向上を目的とした自動車部品の軽量化が進む中、ホットスタンピング工法によって製造する超ハイテン材(超高張力鋼板)の車両部品が増加している。ホットスタンピング工法では、高温加熱した鋼板を金型でプレス成形し、急速冷却することで高強度を得る。そのため金型には、鋼板の熱を効率的に冷却できるような高い熱伝導率を持つ鋼材が求められてきた。

今回開発した金型用鋼DHA-HS1は、高い熱伝導率を持ち、同時に軟化抵抗が高いために金型寿命も延長されるという。

熱伝導率は36W/m・Kで、一般的にホットスタンピング金型用鋼として使用されている「JIS SKD61」と比較して約1.5倍。冷却時間を35%短縮できた。

また実用硬さは54HRCで、耐熱性はJIS SKD61の約10倍。これらの特徴と合わせることで、金型の摩耗量を従来の4分の1に削減できる。

日本をはじめ、中国、アメリカなど8カ国にて特許出願中で、2020年度で1億円の売上を目指す。

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