SpaceXが「Falcon Heavy」ロケットの発射に成功――ブースターロケットも無事回収

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商業衛星の打ち上げビジネスを行う米国のSpaceXは2019年4月11日午後6時35分(東部夏時間)、フロリダ州のケネディスペースセンターから「Falcon Heavy」ロケットを打ち上げ、アラブ衛星通信機構の通信衛星「Arabsat-6A」の軌道投入に成功した。軌道投入後、Falcon Heavyの3基のコアのうち2基のサイドコア(ブースター)はケープカナベラルの着陸ゾーンに同時に降着し、センターコアは大西洋上のドローンシップ「Of Course I Still Love You」号に降着した。

Falcon Heavyは全高70メートルの2段式大型ロケットで、低軌道(LEO:Low Earth Orbit)なら約64トン、静止遷移軌道(GTO:Geosynchronous Transfer Orbit) へは約27トンの有効荷重を投入する能力を持つ。打ち上げコストは第1段を全て再利用する前提で9000万ドル(約100億8000万円)。競合するUnited Launch Allianceの「Delta IV Heavy」ロケットの3分の1以下だという。

この高い打ち上げ能力と再利用性により、SpaceXは、米空軍と軍事衛星「AFSPC-52」の製造・打ち上げにかかわる1億3000万ドルの契約「EELV(Evolved Expendable Launch Vehicle)サービス」の受注に成功したといわれている。AFSPC-52は機密ミッションで、2020年度の打ち上げが計画されている。

尚、打ち上げ当日は海が荒れたために、SpaceXはFalcon Heavyのセンターコアをカナベラル港まで持ち帰ることができなかったようだ。ドローンシップは、「Octagrabber」と呼ばれる降着したブースターを固定するロボットを装備しているが、そのセンターコア用の改修が間に合わず、降着したセンターコアを固定できなかった。ドローンシップは2~3メートルのうねりに揺られ、ブースターは直立を保ことができず、結局海中に没したという。SpaceXは、これによる今後の打ち上げ計画への影響はないとしている。

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