超極細繊維を使用した研磨パッドを開発――半導体用シリコンウエハー製造の品質安定とコスト削減を両立 帝人フロンティア

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帝人フロンティアは2019年5月16日、独自の製糸技術で製造した超極細繊維「ナノフロント」を使用することにより、半導体用シリコンウエハーの製造において、品質の安定とコスト削減の両立を実現する研磨パッドを開発し、販売を開始したと発表した。

近年、半導体の高性能化や低価格化を図るため、シリコンウエハーの製造における品質の安定やコスト削減のニーズが一層高まっている。シリコンウエハーに求められる主な品質特性は、表面にナノメートルレベルの配線を作成するための平坦性と、衝撃によるシリコン結晶の破損防止を目的とする表面の鏡面性だが、現状これらの品質特性を発現させるためには異なる硬度のパッドを使用した研磨作業が必要であり、そのために工程が複数にわたらざるを得なかった。また、シリコンウエハーの製造に使用する砥粒(研磨材の粒子)の研磨液が製造コストの中で大きな割合を占めることから、研磨品質を維持しつつ、砥粒研磨液の使用量を削減することが課題となっていた。

今回同社が開発した研磨パッドは、柔軟性と吸水性を持つポリマーを原料として製造したナノフロントの不織布にポリウレタン樹脂を含浸させたものだ。そのため表面に吸水性があり、繊維間の空隙数が多いことから、パッドの表面が砥粒の付着性と砥粒研磨液の保持性に優れている。これにより、研磨液の砥粒濃度を下げても、パッドに高い密度で砥粒が付着するため、充分な研磨効率を発揮する。

さらに柔軟性もあるため、シリコンウエハーの鏡面仕上げも同時に行うことが可能だ。またナノフロントを使用した不織布は表面積が非常に広いため、液中の砥粒の凝集を抑制する効果があり、研磨品質の安定化に寄与する。同社は今後、半導体メーカーやフラットパネルディスプレイメーカーをターゲットとして2019年度中に開発した研磨パッドの販売を開始し、2025年度に10億円の売り上げを目指すとしている。

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