これからの時代で最も有望なエンジニアの職種は? 米国労働省が雇用成長予測を発表

アメリカ労働省労働統計局(BLS)は2019年4月12日、2016年から2026年にかけての最新の雇用成長予測を発表した。これによれば、10年間の雇用全体の伸び率は7.4%で、エンジニアに限ると伸び率は8.3%と予測される。新たに13万9300人が増え、エンジニアの雇用者数は168万人から182万人となる見込みだ。

新規雇用人数が最も多いのは「土木技師」だ。3万2200人(10.6%)増えることが予測され、全体の平均を上回る。BLSはその理由として、橋、道路、建物などインフラが老朽化するにつれ、あらゆる種類の建造物を再建/保守するためのプロジェクト管理が必要になることを挙げている。また、再生可能エネルギーの分野でも土木技師の労働需要は高まるという。

「機械技術者」の見通しも良好という。ハイブリッド車や電気自動車の性能向上に向けて、自動車産業での需要が高まると予測している。また、オートメーションやロボット工学のほか、代替エネルギーやナノテクノロジーの分野での活躍も期待できるという。2万5300人(8.8%)の増加を見込んでいる。

「生産技術者」の需要も伸びる見込みだ。多くの企業が、コストを抑え、効率を向上させる方法を模索する中、生産技術者は、工程における無駄を排除し、製品やサービスを効率的に提供するシステムを提案できるからだ。今後は、ヘルスケア分野での需要も高まることが予測され、2万5100人(9.7%)の増加が見込まれる。

「電気・電子工学技術者」も2万人を超える雇用の増加が見込まれる。BLSは多くの企業が電子機器やシステムの専門知識を必要としており、エンジニアリングサービス分野での需要が増えると予測している。また、太陽電池、半導体、通信技術の研究開発においても、電気・電子技術者の雇用は伸びる見込みだ。

そのほか、石油やガスを効率よく生産する「石油エンジニア」や、環境問題に取り組む「環境エンジニア」など、エネルギー問題に関わる分野でも専門性をもつ人材は引き続き求められるとしている。

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Architecture and Engineering Occupations
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