ペロブスカイト太陽電池にエポキシ樹脂製の保護層を施すことで、環境に漏出する鉛の量を大幅削減 OIST

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ペロブスカイト太陽電池

沖縄科学技術大学院大学(OIST)は2019年6月14日、エポキシ樹脂製の保護層がペロブスカイト太陽電池の汚染物質の漏出防止に役立つことをOISTの研究者が報告したと発表した。自己修復作用のあるエポキシ樹脂の層をペロブスカイト太陽電池表面に施すことで、環境に放出される鉛の量を劇的に削減できることが分かったという。

ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた課題の1つが、それに含有される鉛などの汚染物質の放出を防ぐことだ。研究チームを率いるヤビン・チー教授は、鉛の漏出を最も防止できる材料を明らかにするために、異なる材料でカプセル化された太陽電池を、さまざまな模擬的な天候状況でシミュレートした。

チー教授らは、最悪の気象条件を想定して太陽電池をテストしたいと考えた。そのため、太陽電池を大きなボールで強打し、その構造を破壊することで、激しいひょうが鉛を漏出させる状況を模倣。さらに、その太陽電池を酸性水に浸け、漏出した鉛が雨水に流される様を再現した。

次いで研究チームは、質量分析法で酸性雨を分析し、太陽電池から漏出した鉛の量を測定。その結果、エポキシ樹脂のカプセルで保護された太陽電池からの漏出量が、他の材料のカプセルで保護された太陽電池からの漏出量よりも大幅に少ないことが分かった。大雨を含む全ての想定環境で、エポキシ樹脂は他のカプセル材料よりも優れた性能を示した。

エポキシ樹脂の性能が最も高かった理由は、その「自己修復」特性にある。例えば、激しいひょうで構造が損傷した後でも、日光で熱せられると部分的にその形状が変わって修復される。これによって、太陽電池内部から漏出する鉛の量は制限されるという。

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