ソリトンシステムズは2019年6月25日、名古屋で実施した遠隔運転(Remote Drive)の動画をYouTubeに初公開したと発表した。
今回の実験では遠隔運転の車両に複数台の特殊カメラを設置。それらの映像を圧縮した後、一般の携帯電話の電波であるLTE回線でリアルタイムに遠隔の操縦席に送信した。操縦側は受信した映像や車の振動などの情報を解読し、モニターを見ながらアクセルやステアリング、ブレーキなどを操作した。
このシステムでは、カメラの映像が圧縮、送信を経て元の画像に戻され、表示されるまでの時間(遅延時間、Latency/Delay)が重要なファクターとなる。同社は50ミリ秒台(5/100秒)を実現しており、これは時速60kmで遠隔の車を走らせることができるレベルだという。
このリモート運転は、携帯電話が通じるところであれば、どこでも実現できる可能性を有しており、車の自動運転に対する広範囲な補助や自動運転のための環境が未整備地区での補完モードとして有効だとしている。また労働環境の改善を図るべく、工事現場のブルドーザーなど重機械向けの応用も検討しているという。
https://youtu.be/Q9pTW7Xgw_s