ヤマハ、クロスプレーンエンジン搭載の「YZF-R1」と「YZF-R1M」の2020年モデルを発表――サーキット走行での性能を重視して開発

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新作シリンダーヘッド・インジェクターによる進化した燃焼系

ヤマハ発動機は2019年7月17日、クロスプレーンエンジン搭載のスーパースポーツ「YZF-R1」と上級モデル「YZF-R1M」をマイナーチェンジし、2019年9月より欧州向けに発売すると発表した。日本での発売は2020年秋以降の予定だ。

YZF-R1およびYZF-R1Mは、サーキットを制する性能を照準に開発したモデルで、6つの新たな特長を持つ。

YZF-R1M(2020年欧州仕様)

1つめの特徴はクロスプレーンエンジンだ。EU5排ガス規制に適合させつつも、現行モデルと同等の出力を維持し、かつクロスプレーンのリニアリティとトルク感向上を目標に開発。燃焼室とスロットルバルブの距離を短縮するため、シリンダーヘッドを新作。さらに、新型インジェクターをバルブ傘裏狙いの斜流噴射にて採用し、低~中回転域の燃焼速度を最適化した。高回転域における、セカンダリーインジェクターを追加するツインインジェクター方式は継続して採用した。また、新作フィンガーロッカーアームを採用することで、高回転域でのバルブ挙動特性を向上。潤滑系では、現行同様にセンター給油方式を採用しているが、オイル供給量の最適化を図ることで、オイル撹拌による馬力ロスを低減した。

フィンガーロッカーアームの現行モデルとの変化

2つめの特徴はYCC-T(電子制御スロットル)だ。従来のアクセル操作をスロットルケーブルで伝達する機械式に換えて、電子式のAPSG(アクセル開度センサーグリップ)を採用。軽量化と優れたアクセル操作感を実現した。

3つめの特徴は、フロントの接地感を向上させるためにセッティングした前後サスペンションだ。これにより、ダイレクトで素直なハンドリングと軽快感に貢献するという。なお、YZF-R1Mでは、前後サスペンションを統合制御するERS(エレクトリックレーシングサスペンション)のフロントサスペンションにガスシリンダーを追加。ガスによる加圧によりキャビテ―ションを抑制し、減衰力を安定させるという。

4つめの特徴は、2種の新機能を加えた電子制御システムだ。現行モデルに搭載されている電子制御システムに加え、EBM(エンジンブレーキマネジメント)とBC(ブレーキコントロール)の2種の制御システムを追加。好みや状況に応じた走行を支援してマシンの潜在力を効率よく引き出すという。

5つめの特徴は、エアロダイナミクス特性を高めた新デザインカウルだ。カウル形状も一新し、上体を伏せた姿勢でライダーがカウルの中におさまるよう走行風の流れをコントロールすることで、空気抵抗特性を現行比で5.3%向上させた。

新デザインのカウル

6つめの特徴は、新型のLEDデュアルヘッドライト。照射特性を最適化した上、Lowビーム時の照射性(照射範囲)を向上させている。

なお、ヤマハは、EU圏内での販売計画として、YZF-R1は年間2100台、YZF-R1Mは600台を見込んでいる。

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