極超音速「宇宙飛行機」用ジェットエンジンSABRE、マッハ5相当条件下での空気予冷器テストに成功

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イギリスのリアクション・エンジンズは、2019年10月22日、マッハ5(音速の5倍)相当の極超音速条件下での空気予冷器のテストに成功したと発表した。

「この素晴らしい成果は、欧州宇宙機関(ESA)が支援している『Synergetic Air-Breathing Rocket Engine(SABRE)』のコンセプトが実現可能であることを実証する重要な一歩でもある」
とESA推進技術セクションを率いるMark Ford氏は述べている。

空気予冷器(熱交換器)は、SABREにおいて重要な構成要素だ。極超音速でエンジンのインテークに流入する空気は高温になるため、冷却する必要がある。今回のテスト成功は、SABRE開発における重要な節目といえるだろう。

リアクション・エンジンズは、イギリスでテスト用の予冷器を作り上げ、アメリカのコロラド・エア&スペースポートに設置されたテスト用施設に搬送して地上試験を実施した。この地上試験で、高温熱交換器(HTX)テストプログラムの最高目標温度を達成し、1000℃を超える気流の温度を0.05秒未満で冷却したという。

同社が2019年4月に実施したHTXテストでは、予冷器はマッハ3.3での飛行時と同様の熱条件に相当する420℃の状態で正常に動作する成果を出している。今回のテスト結果は、その成功を上回るものだ。

SABREは、宇宙への打ち上げ初期段階に最大速度マッハ5で進む間、大気を吸い込みながら上昇するという独特の設計になっている。高度約25kmに達すると、軌道に乗せるためのロケットモードに切り替わるという。

SABREは打ち上げの初期段階で大気を推進剤として利用するため、重い液体酸素の搭載量をかなり減らせることになる。そのため、将来的に、SABREは航空機のように何度も発着を繰り返すような乗り物への活用が考えられているようだ。

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REACTION ENGINES TEST PROGRAMME FULLY VALIDATES PRECOOLER AT HYPERSONIC HEAT CONDITIONS
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