- 2019-11-24
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- ARインタフェース, Moina Medboe Tamuly, NASA, Ntention, Pascal Lee, アルテミス計画, アーサー・C・クラーク, スマートグローブ, デヴォン島, ドローン, ノルウェー科学技術大学, ヒューマンマシンインタフェース, ホートン火星プロジェクト(HMP), ローバー, 宇宙飛行士用スマートグローブ
ノルウェー科学技術大学発のスタートアップNtentionが「宇宙飛行士用スマートグローブ」を開発した。地上のテストでは、宇宙服を着たまま、簡単な片手の動きだけでドローンの操作に成功した。
NASAは現在、月や火星への有人探査「アルテミス計画」実現に向け、地上の火星とも呼ばれる北極圏デヴォン島で、惑星探査を想定したフィールド調査「ホートン火星プロジェクト(HMP)」に携わっている。船外活動において正確かつ繊細な作業をするには、次世代の宇宙服の開発も重要だ。
Ntentionが開発したスマートグローブは、マイクロコントローラーとセンサーを使って、手や指のわずかな動きも読み取り、ロボットやドローンを無線で操作するものだ。公開された実験映像では、スマートグローブとARインタフェースを組み合わせて、ドローンの動きを制御している様子が分かる。
「私たちのフィロソフィーは、直感的でシームレスなヒューマンマシンインタフェースを開発すること。この技術が宇宙探査に適用できそうだと分かり、ワクワクしている」と、NtentionのCOOで共同設立者のMoina Medboe Tamuly氏は語る。
「Ntentionのスマートグローブを初めて見たとき、私はすぐにアーサー・C・クラークの第3法則“高度に発展した科学技術は、魔術と区別がつかない”という言葉を思い出した」と、HMPのディレクターを務めるPascal Lee博士も評価している。
今後もスマートグローブの評価は続ける予定。ドローンやローバーなどの操作が楽になることで、サンプル収集や周辺探査などの効率と生産性が上がると期待される。
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