米ライス大、防弾構造を持つプラスチックを3Dプリントで作製

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Photo by Jeff Fitlow

米ライス大学の研究チームは、2019年11月13日、3Dプリンターを使い、多孔構造で、軽量かつダイヤモンドのように堅いプラスチックの構造体を作製したことを発表した。この構造体は「tubulanes」と名付けられた架橋カーボンナノチューブの論理的構造に基づいている。研究詳細は、2019年11月11日付で科学ジャーナル『Small』に掲載された。

tubulanesは、米テキサス大学ダラス校の化学者Ray Baughman博士とブラジルのカンピーナス州立大学の物理学者Douglas Galvão博士が1993年に予言した架橋カーボンナノチューブ構造で、並外れた強度を持つといわれている。

tubulanes自体はまだ作られていないが、ライス大学の大学院生を中心とする研究チームは、さまざまなtubulanesブロックをコンピューターでシミュレーションし、マクロスケールのポリマーとしてプリントした。

その後、研究チームは出来上がった立方体に圧縮力を加えたり、弾丸を高速で当てたりする試験を実施した。研究チームは作製した立方体に秒速5.8kmで弾丸を発射し、立方体と同じ材料の固形ブロックより弾丸を止める力が10倍優れていることを確認した。固形ブロックでは弾丸が当たると亀裂が全体に広がったが、tublanesを模した構造で作られた立方体は弾丸を2番目の層で止めたという。

研究論文の代表執筆者であるSeyed Mohammad Sajadi氏は、「我々が合成できない理論的なシステムは数多く存在する。それらは非現実的で捉えどころがないが、3Dプリントを使えば予測された機械的特性を利用できる」と説明する。この構造を最大限に活用すれば、民生、航空宇宙、自動車、生物医学などで使えるより良い材料への道を開くかもしれないという。研究のスポンサーであるAramco Services社のPeter Boul氏とCarl Thaemlitz氏は、tubulanes構造は石油や天然ガス業界では硬く耐久性のある材料として、井戸建設にとって特に貴重な物となるだろうと述べている。

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Theoretical tubulanes inspire ultrahard polymers

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