重金属を高効率に回収できるカーボンを開発――きれいな水の確保に貢献 名古屋大学

名古屋大学未来社会創造機構 教授の齋藤永宏氏、Mongkol Tipplook研究員らの研究グループは2020年1月14日、溶液中の冷たいプラズマを用いることで重金属を高効率に回収できるカーボンの開発に成功したと発表した。工場内廃水等の浄化や飲み水の確保が急務である開発途上国などの地域への貢献が期待できる。

これまで、水の中からカドミニウム、銅、亜鉛などの重金属を吸着させ回収する吸着材として炭(カーボン)を用いていた。吸着材はより少ない量で、よりターゲットとする物質を、より多く吸着できる材料が高性能と言え、無数の穴があり、よりターゲット物質が吸着できる場所があることが望ましいとされている。しかし、従来の吸着材は、穴の中が吸着に高効率に使用されていなかった。

そこで研究グループは、高効率に重金属を吸着するため、溶液の中の冷たいプラズマを用いて原材料となる小さな有機分子から新規な炭(カーボン)を合成。同時に、吸着しやすいように穴の中の壁を処理する技術を開発した。冷たいプラズマとは、イオンや中性粒子の温度が低温に保たれる一方で、電子は活性な状態にある電離したガスのことである。

新たな技術で合成した新規の炭(カーボン)は、従来の吸着材に比べ、重金属に対して約2~10倍の回収率を得られる。この結果、炭だけでは十分果たせなかった吸着材の性能が飛躍的に向上した。

水を浄化するための材料のひとつであるカーボンの飛躍的な性能向上により、きれいな水が不足している世界各国での水の確保に貢献できるという。

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