自動車の通信機器やセンサー部品用のPBT樹脂長期特性改善材料を開発――耐加水分解性や耐ヒートショック性が向上 ポリプラスチックス

ポリプラスチックスは2020年9月15日、自動車の通信機器やセンサー部品用のPBT(ポリブチレンテレフタレート)長期特性改善材料の紹介を同社のウェブサイトに公開した。

近年、自動車の高性能化に伴って通信機器やセンサーの部品数が増加しており、耐熱性や機械的強度、成形性に優れるPBT樹脂の採用が増加している。一方で、従来のPBT樹脂は耐加水分解性や耐ヒートショック性が課題となっており、採用への障壁となるケースがあった。

同社サイトで紹介されたのは、「ジュラネックス PBT 201HR」と「ジュラネックス PBT LT」シリーズの2種。ジュラネックス PBT 201HRは自動車用コネクター向けの無充填HB(水平燃焼)のPBTで、靭性や強度、成形性を低下させずに加水分解性を大幅に改善している。自動車用コネクターには従来無充填のPBTが用いられているが、長寿命化の観点から加水分解性の改善が求められていた。

ジュラネックス PBT 201HRの特徴と耐加水分解性

一方、ジュラネックス PBT LTはGF(ガラス繊維)30%のPBTで、耐加水分解性および耐ヒートショック性が向上した。主な用途としてはパワーモジュール、DC/DCコンバータ、モーターインシュレータ、EPSなどの金属インサート成形品が想定されており、LT530HR(HB相当)とLT530FR(V-0)の2種類をラインナップに揃える。同社のヒートショックテストでは、従来のPBT GF30%の製品およびPPSよりも優れた結果が確認されている。

ジュラネックス PBT LTシリーズの耐ヒートショック性

ジュラネックス PBT LTシリーズの耐加水分解性

関連リンク

プレスリリース

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る